2019年3月の絵本
「ひよこさん」 作:征矢 清・絵:林 明子
「うごかせ のりもの」 作・ 絵:鎌田 歩
「ねこのなまえ」 作・絵:いとうひろし
「さよならともだち」 作:内田麟太郎・絵:降矢奈々
絵本の紹介
「さよならともだち」
ともだちやシリーズの13冊目です。
『さよならともだち』と、名付けたのはこれでもうシリーズが完結するのでしょうか?と思わせるような題名です。
読んでいくと、出会ったことがうれしくて、「さよなら」をしてますので、それは日々の中の「こんにちは、さようなら」のことだとも受け取れます。
しかし、シリーズ最初の出会いを回想してのシーンから始まるこの作り方には、やはり、これでシリーズ完結?!と思ってしまう読後感もあります。
さて、どちらなのでしょうか?!
シリーズ13巻は確かに多いので、やはりこの辺で終止符をつけたいという思いもあるかもしれません。
これは、偕成社に聞かないとわかんないし、内田麟太郎さん、降矢奈々さんのどうやら講演会、お話会があったようですが、それももう終わってしまっているし、さてこのシリーズの先行きがわかりませんでした。
シリーズが終わる「さよなら」なのか、それともこのさよならは、日々の「さよならこんにちは」の「さよなら」なのか、思いがいったりきたりしています。
ところで、この本のみ手にした方は、1巻から読みたくなりますよね。1巻を読まないと、どんなふうに出会ったかが、皆目見当がつきませんから、『さよならともだち』を読んで、シリーズ全巻を買いたくなってしまいますね。
卒園の3月をむかえています。子ども達は長年生活した園を巣立っていきます。
ほとんどの子ども達は、近くの小学校に入学しますが、中には光の森こども園から小学校に一人だけとなるお子さんもいます。
その子にとっては、小学校の入学式に周りを見回すとだれも知っている子がいない環境に、まさに「さよならともだち」の気持ちになります。
「さよならは出会いのはじまり」と書いていますが、小さい子にとって「さよなら」はさみしさもいっぱいでしょう。
でも、新しい海へ友だちへと旅立っていかなくてはなりません。それは、沢山お友だちが一緒に小学校にいく子も同じです。
環境が変わるということは、大人でもとても大変なことです。
でも、そこにいろんな支えがあることで、山あり谷ありの人生もなんとか生きていくことができます。
人生は時にはいいことばかりは続きませんね。
しかし、プラス思考に気持ちを持っていくことで、子どもも大人も精神的に成長する転機となることもあります。
そうはいっても、悩みすぎないで大変な時にはいろんな支援を受けること、そんな生きる力も身に付けてほしいです。
きつねくんとおおかみくんは、”かけがえのない友だち”をつくることによって、人生を楽しんで生きるすべを見つけました。
これから長い人生を歩んでいく卒園児さん、素敵な友だちができますように祈っています。