2016年9月の絵本
「とっくん トラック もりへ ぶぶー」 作・絵:いわむら かずお
「まんげつのよるまで まちなさい」 作:マーガレット・ワイズ・ブラウン・絵:ガース・ウィリアムズ
「ドングリ さがして」 作・絵:ドン・フリーマン&ロイ・フリーマン 訳:やました はるお
「やあ!出会えたね 『カマキリ』」 作:今森光彦・写真:今森光彦
絵本の紹介
「"やあ!出会えたね"シリーズ 『カマキリ』」
アリス館の やあ出会えたね シリーズの『カマキリ』です。晩夏になると、大きなかまきりが園のあちこちに姿を現し始めます。この原稿を書き始めたと同時に「あっ かまきりだ!!」という園児の声が聞こえて来たので、早速席をたち子ども達のところに行きました。「どこにいるの?」と声をかけると、「ここだよ ここ」と廊下の窓を指さしました。窓の外にえものをねらってかまえている"かまきり"を発見。「とって とって」という子ども達からの希望に、かまきりさん しばしえものをとらえる手をやすめて、子ども達と遊んでもらえるかな。と、心の中でいいつつ、カマキリ"をとらえました。教室に持って行き、机の上におくと、さっと飛び上がり子ども達の大歓声が上がりました。簡単に捕まったのに、結構俊敏に教室を跳んだり動き回ります。しばらく"カマキリ"は、教室で子ども達のあこがれのスターになりました。
さて、今森光彦さんの やあ出会えたねシリーズは、どの本を手にとっても、虫の動きや生態が手に取るようにわかり見ることができ、素晴らしい写真の本となっています。表紙の”カマキリ”をみてください。今にも表紙から抜け出て飛びかかってきそうないきおいです。9月になり・・・というページは、見開きいっぱいにカマキリの姿をとらえています。カマキリがこちらをむいて、大きな目を見せている姿は、表紙のカマキリとまた違い、いい表情です。そして、
数十秒たち、アカタテハが、カキの実にさしこんだ長い口を、わずかにふるわせたしゅんかん、
バサット音がしました。
と、ページは蝶をとらえるところに進んでいきます。カマキリがえものをとらえる姿と、文章を読みながら、ハンターとしてのカマキリがみてとれます。その次のページの真っ赤な彼岸花から、鋭いカマをふりあげている写真は、スターのようです。ページをおっていくと、カマキリの戦闘態勢の大写真、顔のクローズアップと、カマキリの姿をもらすことなく、写真で見せてくれています。昆虫好きなお友だちも、昆虫好きでなくても、子ども達に昆虫の素敵な瞬間を楽しんでもらえる写真集"やあ出会えたね"は、幼児期、小学校の皆さんにぜひ読んであげてほしい、素敵な写真絵本です。図書にぜひそろえたいですね。