2017年9月の絵本
「とっくんもりへぶぶー」 作・絵:いわむらかずお
「ぶたさんちのおつきみ」 作・絵:板橋敦子
「かわうそ3きょうだい そらへいく」 作・絵:あべひろし
「森からのてがみシリーズ3 まるたの上のキツネとノウサギ、子リスのしごと、ほか」 作:N.スラトコフ・絵:あべひろし・訳:松谷さやか
絵本の紹介
「森からのてがみ」
ストラコフおじさんのどうぶつ記として、この作品はシリーズ3作があります。1作目の森からのてがみは「キツツキは森の大工さん、きかんぼうの小グマ」2作目の森からのてがみは、「クマのねがえり、ハリメズミのしっぱい、かしこいノウサギ」です。作者ストラコフは、本の紹介文を見ると、動物学者というわけではなく、ロシアの代表的な動物文学作家ビアンキの指導をうけ、動物文学の作家です。
このシリーズのどうぶつ記は、森の中に住む動物の生態系を、ストラコフ独自の文章表現で書かれています。森の中にくまさんがいました。というような普通私たちが想像するような動物物語の口調ではありません。たとえばこんなふうです。
「子リスのしごと」
森にはいろいろな生き物がくらしていて、それぞれがじぶんのとくいなしごとをしています。
子リスが大きくなって、どんなしごとをするか、きめるときがきました。森でははたらかないと生きてはいけません。さあ、どんなしごとがいちばんいいでしょうか?
子リスはまず、キツツキにきいてみました。
「おーい、キツツキくんきみはなんのおしごとをしているの?」
「ぼくは、おいしゃさんさ」と、キツツキはこたえました。
「コツコツたたいて病気にかかった木を見つけて、なおしてあげるんだ。ぼくのくちばしは、ピンセットみたいにとんがっているからね」
「これは、だめだ」子リスは、くやしがりました。
ビーバーにききました。するとビーバーは胸をはっていいました。
「わたしはなんでもできる名人なんだ。」まず、わたしは、あなほり屋でもある。・・・というわけで子リスくん、私はなんでもできるんだよ。でも、キノコがりはやらないがね。へ、へ、へ、キノコとりにはなりたくないねえ」
「キノコとりにはなりたくないだって!それじゃ、ぼくはそれになることにしよう!森には、そんなしごともなくてはね。」子リスはうれしくなりました。
そんなふうに、森の動物たちがくらして住み分けしているなんて、子ども達が想像した時に、わかりやすく見えやすくなるようなお話になっているのです。
だから、子ども達に森のどうぶつたちのお話をするのに、とてもすぐれた本です。
できれば3冊シリーズでそろえて読んでください。そうすれば、森のどうぶつたちの暮らしが物語として浮かび上がってくるはずです。
そして、絵はあべ 弘士さんです。あべさんの動物の絵には動物の体や特性が生きているのです。森のどうぶつたちが、絵でも動き始めます。