2017年8月の絵本
「わたしほんがよめるの」 作・絵: ディック・ブルーナー 訳:松岡 京子
「なつのおとずれ」 作・絵: かがくい ひろし
「ねこざかなのすいか」 作・絵: わたなべ ゆういち
「なつのいちにち」 作・絵: はた こうしろう
絵本の紹介
「なつのいちにち」
みなさんはどんな夏休みを過ごしている事でしょうか。
夏休みは、家にひきこもって勉強ばかりしていないで、外にでかけ思いっきり暑い夏を体験してほしいのですが・・・。
この前、私はNHKの総合だったかEテレだったか記憶が定かではありませんが、『トンボになりたかった少年』という、NHKが30年前につくったドキュメンタリーを交えて、今の子ども達へ子どもの頃の素晴らしい体験を伝える番組を見ました。30年前に東京大学の東先生(?たぶんそうだったと思うのですが違ってたらすいません)という方が、トンボ大好き少年だった過去から、好きがこうじて現在航空力学関係の仕事をしていることを紹介していました。なにかに夢中になって外をとびまわり家の中ではできない体験をいっぱいすることの大切さを、番組で伝えたいという思いにあふれていました。
トンボの聖地といわれる静岡県の桶ケ谷沼が出てきました。開発が進み破壊されそうになったそこの自然を守り、昭和の30年前と平成の今でも変わらない状態で桶ケ谷沼が保全されていることも紹介していました。
それと、この絵本がどうつながるの?というと、その『トンボになりたかった少年』という番組をみて、この『なつのいちにち』という絵本を見たかたならきっと「たしかにわかるわあ!」と納得してくれることでしょう。
夏の夏休みの体験、ぎらぎらと照り付ける太陽の中を走って、昆虫をさがしにいく少年。まさに夏の一日がそこにきりとった絵本です。家をでる少年、家には今すっかり定着したみどりのカーテンらしき朝顔があります。走る少年、そらを舞うトンボ、大きなたぶんオニヤンマがいます。夏もおわりになると、園の中にもオニヤンマが入ってきたりします。その飛び交うトンボをあとに、まっしぐらに少年はクワガタのいる場所に向かって突き進んでいきます。この暑い夏の熱い体験こそが、子どもの成長にとって一番の宝物になっていくはずです。
そんな体験から東京大学の先生にならなくとも、夏の体験、夏休みしかできない体験を、思う存分してほしいと願っています。
園に夏休みにきている小学生の子ども達は、モンゴルを紹介するコンサートを観劇にいってきました。赤羽末吉さんが絵を描いたあの有名な『スーホの白い馬』の語りを聞き、馬頭琴の本物の音を聴き、モングルの民族衣装を見て、半日楽しい体験をすることが出来ました。これも素敵な夏の体験に一日になることでしょう。
あなたの夏の、あなたのお子さんの夏の思い出の1ページをつづるものはなんでしょうか。私に会ったらぜひ聞かせてください。待っています。